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スーツ作りの考え方 ダイビングスーツが必要な理由 ダイビングスーツドライかウエットか? アフターサービス

肌とスーツの間に浸入した水を体温で温めるのがウェットスーツです。

シンプルな構造のウエットスーツ

ウエットスーツは、カラダとスーツの間に浸入したわずかな水を体温で温めるシンプルな構造です。スーツの中には、一般的に水着を着用します。浸入した水がいったん温まれば、その温水が逃げない限り高い保温効果が得られますが、体温で温めた水を、できるだけ出入りさせないように、カラダにフィットするスーツを着用することが大切です。

ダイビングスーツとサーフィンスーツの違い

水深15m前後の水中で約30〜40分使用することを前提に作られているのがダイビング専用のウエットスーツ。深く潜るほど水圧が高くなるため、水中での圧力に耐える素材で作られています。つまり、海の中での保温性と、水圧に負けない丈夫な耐久性に、運動性を兼ね備えたものが必要とされます。
サーフィンスーツは、水中に潜ることは考えられていないため、水圧に耐える素材は使用していません。あくまでもアクティブな動きに対応する運動性能を重視したスーツです。

肌とスーツとの間の空気層を体温で温める完全防水構造のドライスーツです。

ドライスーツは完全防水構造

ドライスーツは、スーツ本体からブーツまで一体になった、カラダを濡らさない完全防水構造。カラダとスーツの間にできる空気層を体温で温めます。また、専用のインナーウェアを着用することで、流氷ダイビングなど極寒の条件下でも対応できます。保温力に優れているために体温を奪われることが少なく、疲れにくいというメリットもあります。
胸についている給気バルブで適量の空気をスーツ内に挿入し、腕の排気バルブで空気量を調整して水中での浮力を維持し、スクイズ*を緩和します。

*スクイズ : ドライスーツの中の空気量が少なくなると水圧により締めつけられる現象をいいます。ひどくなると真空状態のようになり、カラダにミミズ腫れのような痕がつくこともあります。

オールシーズン使えるスグレもの

ドライスーツは、季節も場所も選ばずオールシーズン使える頼もしいスーツです。
年間を通してダイビングを楽しみたいというアクティブなビギナーにとって、最初の1着には、ドライスーツがおススメです。 ドライはオールシーズン

場所や季節によって水温が違うからです。

水温22度前後が、ウェットスーツか
ドライスーツをチョイスする分かれ目

何を基準にして、ウエットスーツかドライスーツを選択するのか。それは、ダイビングをする場所や季節などによって変わってきますが、水温22度前後がその分かれ目といわれています。
これよりも水温が高ければウエットスーツ、低ければドライスーツを着用するのが一般的です。また、これに加えて、陸上での気象状況や風、陽射しの強弱などをはじめ、水深、潮流などによる水温の違いや、濡れたカラダで感じる寒暖の差による体感温度などによっても差が出てきます。ダイビングをする時の環境をしっかりと把握して、最適なスーツを選択してください。

ホームステージの気温、水温を知ろう

実際に潜る海の水温や気温の情報をきちんと把握しておくことはとても大切です。
そこで、多くのダイバーがホームステージとしている、伊豆半島(大瀬崎)、南紀(白浜)、沖縄(那覇)、越前(日本海)を代表例として年間の気温と水温の変化をグラフで見てみましょう。
伊豆半島の場合、気温は6月から9月までは20度を超え、7月、8月は30度を超える真夏日が続きますが、水温は意外に低く、20度を超えるのは8月、9月の間だけなのです。
南紀・白浜の場合は、水温22度を超えるのは7月中旬から10月中旬まで。日本海・越前では、6月中旬から9月くらいまで。常夏の島といわれる沖縄の場合でも、年間を通じてみると伊豆半島と同じように気温・水温の変化があります。気温は5月から10月までが高いのですが、11月から4月までは低くなります。水温も気温ほどの温度差は見られないものの、秋から春にかけては22度を下回ることが多いのです。
伊豆・大瀬
南紀・白浜
沖縄・那覇
日本海・越前